
足首が硬いと感じる方は、ただストレッチングなどをするだけではなく、しゃがみ方そのものを改善することが最も重要かもしれません。
過去いろんなクライアントさんを見てきましたが、実は足首が硬くてしゃがめない方は“2名”しかいませんでした。
この記事では、
- 足首が硬い原因
- あまり知られていない改善方法
などを解説します。
今回の記事の内容
足首が硬い原因
足首が硬いと感じる原因は主に2つあり、以下の通りです。
- 足首周辺の筋肉などが硬い
- しゃがみ方の問題で足首が硬いと感じる
それぞれ解説しますね。
足首周辺の筋肉が硬い
足首の関節の動きに関係する主な筋肉に、
- 腓腹筋
- ヒラメ筋
など、ふくらはぎ周辺の筋肉があります。
これらの筋肉がストレスを受けて硬くなると、足首の動きも硬くなるんですね。
ふくらはぎの筋肉が硬くなる原因などは「ふくらはぎが硬い原因と柔らかくする5つの方法」で詳しく解説しています。
もしふくらはぎの筋肉が硬くて足首が硬い場合は、
- ストレッチング
- マッサージ
などでふくらはぎの筋肉を柔らかく緩めると、足首は柔らかくなります。
ただ、こういったことをしてもしゃがめるようになるケースは少ないんですね。
というのは、足首が硬くてしゃがめないと感じている方の悩みは、しゃがみ方そのものが問題になっているケースがほとんどだからです。
しゃがみ方の問題で足首が硬いと感じている
先ほどもお伝えしましたが、現場で「足首が硬い」と相談を受けた方の中で、しゃがめなかった方はこれまで2名しかいません。
その他の方は、みなさんしゃがめるようになっています。
例えば、スクワットなどのしゃがむ動作をするとき、
膝がつま先よりも前に出ないように…
と意識していないでしょうか?
この動作イメージでしゃがんでしまうと、身体の構造上1番下までしゃがみ込むことはできなくなります。
こちらの動画をご覧ください。
タオルが真下に落下する動画ですが、タオルがへしゃげるとき、地面に1番近いところから順にしおれていくのがわかりますか?
もしタオルの下1/3ぐらいが凍って硬くなっていると、真下にへしゃげるのではなく、少し前後に傾くはず。
これが人間の身体でも言えて、膝がつま先よりも出ないようにしゃがんでしまうと、
- 足首
- 膝
などの関節の動きがロックされます。
そうすると、真下にしゃがめず身体を前に倒したようなしゃがみ方になるんですね。
その結果しゃがみ込むことができず、足首が硬いと感じるようになるというわけです。
これは一例ですが、このような動作のまずさが原因で足首が硬いと感じていることがほとんどだと思います。
現場での経験から、おそらく足首が硬いと悩む方は、しゃがみ方そのものを改善すればスムーズにしゃがめるようになるはずです。
ここまで足首が硬い原因を解説しましたが、足首が硬いとどのような影響が出るのでしょうか?
足首が硬いとどうなる?デメリットも解説
足首が硬いことで受ける影響やデメリットは、以下の通りです。
- スポーツやランニング時に足首周辺のケガをしやすくなる
- 足首周辺がむくみやすくなる
- スクワット時に、前ももに大きなストレスがかかる
- スムーズにしゃがめなくなる
など、特にスポーツ選手にとってはマイナスに可能性があります。
逆に、硬い足首を柔らかくするとどのようなメリットがあるのでしょうか?
硬い足首を柔らかくするメリット
硬い足首を柔らかくするメリットは、以下の通りです。
足首周辺のケガの予防ができる
足首が硬いスポーツ選手の場合、
- アキレス腱
- 足首
- ふくらはぎ
などで痛みが発生しやすくなります。
逆に足首を柔らかくしておくことで、こういった箇所でのケガの予防につながります。
足首が細くなる
足首が硬い方の場合、むくみなどによって太くなりますが、足首を柔らかくすると細くなる可能性があります。
もし足首を細くしたい方は、「【完全版】足首が太い原因と細くする6つの方法」も参考にどうぞ。
しゃがみやすくなる
先ほど上記で解説した通り、足首周りを柔らかくすることで、スクワットなどをする際にしゃがみやすくなります。
また、野球選手の場合、特にキャッチャーはしゃがみ込む必要がありますよね。こういう動作をしやすくなるのも、足首を柔らかくする大きなメリットです。
では、こういったメリットを実感するために、どのように足首を柔らかくすればいいのでしょうか?
硬い足首を柔らかくする方法①:足首のストレッチングを行う
まず最初に行ってほしいことは、足首周辺のストレッチングを行い、足首を柔らかくすることです。
①ダンベルを使ったストレッチング
最初に、足元に重めのダンベルを用意しておきます。もしない場合は、支えになりそうなものの前に立っておきましょう。
そこから、以下のしゃがみ込みストレッチングを行います。
手順
- 足を肩幅に開き、つま先も軽く開く
- 足裏全体に体重を乗せておく
- この脚の少し前側にダンベルや支えになるものをセットする
- そこからしゃがみ込み、膝とつま先を同じ方向を向ける
- このとき、ダンベルや支えになるものを持って体勢を維持する
- この状態で30秒間ストレッチングを行う
②壁を使ったストレッチング
手順
- 壁の前で足を肩幅に開き、つま先も軽く開く
- 足裏全体に体重を乗せておく
- 壁にもたれながらしゃがみ込み、膝とつま先を同じ方向に向ける
- この状態で30秒間ストレッチングを行う
こういったストレッチングは、特に野球のキャッチャーには重要なので、毎日習慣にすることをおすすめします。
③アキレス腱を伸ばすストレッチング
手順
- 立った状態で、脚を前後に大きく開く
- 後方の足裏を地面につけ、膝を伸ばしたまま体重を前側にかける
- 後方の足首を伸ばし、この状態で30秒間ストレッチングを行う
④山型ストレッチング
手順
- 脚を肩幅に開き、足裏全体に体重を乗せる
- 身体をお辞儀させ、両手を地面につける
- 踵を地面につけたままキープし、両膝を伸ばす
- この状態で30秒間ストレッチングを行う
こういった方法をお風呂上がりなどに続けると、足首を柔らかくすることができます。
足首回しも効果的ですが、足首周りの方法は「【完全版】ふくらはぎの外側が張り出す&太い原因と細くする6つの方法」やTwitterで紹介しています。
✅足首太いと悩む方におすすめの方法
①足の甲を擦る
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③足首を軽く動かす
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— 伊藤 出@パーソナルトレーナー (@izuru_style) May 23, 2020
ただ、本気で足首を柔らかくしたい方は、足首周りの筋膜を緩めることが必要になります。
硬い足首を柔らかくする方法②:足首の筋膜リリースを行う
筋膜を緩めるために「筋膜リリース」を活用しますが、以下の3つの方法を行っていきます。
1、台につま先を乗せる
手順
- 高さ5cmぐらいの台を用意する
- その上につま先を乗せ、かかとは地面につけておく
- 脚を肩幅に開き、その状態で2分間ストレッチングを行う
2、台につま先を乗せて前屈をする
手順
- 高さ5cmぐらいの台を用意する
- その上につま先を乗せ、かかとは地面につけておく
- 脚を肩幅に開き、その状態から前屈を行う
- その状態で2分間ストレッチングを行う
3、階段から踵を落とす
手順
- 脚を肩幅に開き、つま先を階段に乗せる
- かかとを階段から浮かせ、足首を伸ばすように踵の位置を下げる
- この状態で2分間ストレッチングを行う
こういった方法を実践すると、根本的に足首周りの筋肉が緩み、足首を柔らかくすることができます。
そして、こういった方法をしてもまだしゃがめない方の場合、しゃがみ方そのものを改善していきます。
硬い足首を柔らかくする方法③:しゃがみ方を改善する
続いては、しゃがむ動作を改善してしゃがめるようにする手順をお伝えします。
①真下にへしゃげる感覚を掴む
まず最初に浅めのしゃがみ込みを繰り返し、スムーズな動作を身体にインプットしていきます。
手順
- 脚を肩幅に開き、つま先を違和感ない程度に開く
- 足裏全体に体重を乗せる
- そこから重力に身体を任せるように真下にスッとへしゃげる
- 最初は浅くしゃがみ、スッと立ちあがる
- これをリラックスして30回ほど繰り返す
これができると、次は真下に一気にへしゃげていきます。
②真下に一気にへしゃげる
手順
- 脚を肩幅に開き、つま先を違和感ない程度に開く
- 足裏全体に体重を乗せる
- そこから重力に身体を任せるように真下に一気にへしゃげる
- これをスムーズにしゃがめるまで繰り返す
おそらく最初はしゃがみ込む恐怖心があってしゃがめないと思うので、壁の前で行い、もたれられるようにするとしゃがみやすくなると思います。
より詳しい手順は以下の動画で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
このように原因にあわせた改善方法を行えば、求める足首の柔らかさが獲得できるので、ぜひこういった方法を参考に実践してみてください。
今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!