
筋トレをしても大胸筋が大きくならない原因は、主に5つに絞ることができ、この5つを改善できると大胸筋は大きくできます。
よくある問題点としては、「回数」「セット数」「頻度」「フォーム」などが足りていなかったり、不適切なケースです。
この記事では、
- 大胸筋が大きくならない5つの原因
- 大胸筋を大きくする5つの方法
などを解説します。
今回の記事の内容
大胸筋が大きくならない5つの原因
大胸筋が大きくならない5つの原因は、以下の通りです。
- 強度・重量設定が不適切
- 回数やセット数が少ない
- 頻度が週1回以下
- フォームが崩れている
- 食事量・栄養が足りていない
それぞれ解説します。
①強度・重量設定が不適切
まず最初に考えられることは、強度が低すぎる可能性があります。
基本的な強度としては、
10回前後で反復できなくなる重量
を設定することがポイントですが、これよりも軽すぎる&追い込めていない場合は筋肉がつきません。
- 強度が低すぎる
- 追い込めていない
というのは、よく現場で相談を受けるクライアントさんにも見られることですね。
②回数やセット数が少ない
これは強度設定との兼ね合いもありますが、
- 1セットで行う回数が少なすぎる
- セット数が2~3セットしかしていない
などが考えられます。
筋トレ初心者の方の場合、3セット位で大胸筋が大きくなることはありますが、ある程度筋トレを行っている方は3セットでは足りません。
全体の刺激量が少ないことで、大胸筋が大きくなっていない可能性もあります。
③頻度が週1回以下
これも現場でよく相談を受ける方に見られることで、筋トレの頻度が週1回以下しかないケースです。
筋肉を肥大させようと思うと、強度や内容にもよりますが、最低でも週2回以上の頻度は必要なんですね。
週1回だけしか筋トレをしていない方の場合、頻度が原因になっているかもしれません。
④フォームが崩れている
次の原因は、フォームの問題です。例えばベンチプレスを行うとき、手でバーを押し上げるイメージで行っていないでしょうか?
ベンチプレスなどで大胸筋を刺激しようと思う場合、
- 手でバーを押し上げるイメージ=上腕三頭筋に刺激が加わりやすい
- 肩から動き出すイメージでバーを押し上げる=大胸筋に刺激が加わりやすい
という違いがあるんですね。
手でバーを押し返すようなフォームで大胸筋の筋トレを行っている場合、強度などが適切であっても大胸筋が大きくなりません。
こういったフォームの問題も考えられます。
⑤食事量・栄養が足りていない
そして最後の原因は、食事量や栄養が不足しているということです。
筋肉は、必ず体内に余分なエネルギーがある状態じゃないと肥大しない仕組みになっているんですね。
なので、筋トレ内容は適切であっても食事量が少なすぎる方は、食事面で大胸筋が大きくなっていない可能性があります。
では、こういった原因で大きくならない大胸筋をどうすれば大きくできるのでしょうか?
大胸筋を大きくする方法①:強度を適切に設定する
まず最初は、強度や負荷を適切に設定していきます。
基本的な強度・重量設定
まず強度や重量を設定する場合、先ほども解説した通り、
10回前後で反復できなくなる重量
を設定して大胸筋の筋トレを行っていきます。
適切な重量設定の方法
適切な重量を設定するためには、以下の計算式を使用をします。
%1RM | 反復回数 |
100% | 1回 |
95% | 2回 |
93% | 3回 |
90% | 4回 |
87% | 5回 |
85% | 6回 |
80% | 8回 |
77% | 9回 |
75% | 10回 |
70% | 12回 |
67% | 15回 |
65% | 18回 |
60% | 20回 |
60%以下 | 20回以上 |
筋肉を大きくするためには、赤い文字の範囲が1つの目安になります。
【1RM】というのは、1回だけ持ち上げられる負荷のことです。もし50kgでベンチプレスが1回だけできる場合は、
1RM=50kg
となります。
そして、この50kgの約75%前後が筋肉を大きくするための基準値となり、設定重量としては、
50kg(1RM)の75%=37.5kg
になります。
このように、自分に合った適切な重量設定を行うことで、大胸筋を大きくできる条件をクリアできます。
大胸筋を大きくする方法②:回数・セット数を適切に設定する
強度とあわせて設定する必要があるのが回数です。
この回数は、上記でお伝えした強度とセットになるため、上記を参考に設定してみてください。
回数を増やすと筋肥大しやすくなる
初心者は10回で限界を迎えるぐらいの負荷で十分ですが、鍛練者が本気で筋肉を大きくしたい場合、
20回で限界を迎えるような重量を使うのがおすすめ
です。
これは総挙上重量というものが関係しているからです。まずは、以下の数値をご覧ください。
例えば、ベンチプレスの1RMが100kgの人がいるとします。この人が以下の2つの条件でベンチプレスをすると、このような違いができます。
- 75kg×10回×3セット=2250kg
- 60kg×20回×3セット=3600kg
この合計で出される数値を総挙上重量(そうきょじょうじゅうりょう)といって、合計で挙げた重量のkg数になります。
筋肉を大きくする上では、この総挙上重量も大きなポイントで、多い方が筋肥大しやすいと言われているんですね。
使い分けとしては、
- 伸び悩んでいる初心者=10回で限界を迎える負荷
- 伸び悩んでいる鍛練者=20回で限界を迎える負荷
というイメージで設定してもらうとOKです。
セット数は6セット前後行う
そして、適切な回数設定ができると、次はセット数の設定です。
セット数に関しては、
- 上半身の大筋群:6セット前後
- 下半身の大筋群:6~10セット
を目安に行っていきます。今回は「大胸筋」なので、合計セット数が6セットになるようにトレーニングします。
種目設定としては、
- ベンチプレス(胸):3セット
- ダンベルフライ(胸):3セット
みたいなイメージで行ってもらうと大胸筋を大きくすることができます。
大胸筋を大きくする方法③:頻度を適切に設定する
そして、上記でお伝えしたような条件で筋トレを行ったとき、必ず週2回の頻度で行うようにします。
筋力と頻度の関係は、以下の通りです。
- 10日に1回=筋力低下
- 1週間に1回=現状維持
- 1週間に2回=筋力向上
これは生理学で決まっていることですので、
- 月・木
- 火・金
などのイメージで、連日にならないように筋トレを実施することで大胸筋を大きくできます。
大胸筋を大きくする方法④:フォームとメニューを適切に設定する
続いて改善してほしいことは、フォームと大胸筋を鍛えるメニューです。
大胸筋全体を大きくするためには、
- 大胸筋全体:ベンチプレス・ダンベルベンチプレスなど
- 大胸筋内側:ダンベルフライなど
- 大胸筋上部:インクラインダンベルプレスなど
さまざまな部位を刺激するようにメニューを組みます。以下の内容を実践して追い込めば、大胸筋は大きくなります。
①ダンベルベンチプレス(大胸筋全体)
手順
- ベンチに仰向けになり、軽く肩甲骨を寄せる
- 肩の真上でダンベルを持って構える
- 胸の真横辺りにダンベルを下げ、大胸筋を適度に伸ばす
- 肩から動き出すイメージで、顔の方へダンベルを押し上げる
- これを10回×2セット行う
②インクラインダンベルプレス(大胸筋上部)
手順
- ベンチを45度か、それよりも高く傾斜させる
- ベンチに仰向けになり、軽く肩甲骨を寄せる
- 肩の真上でダンベルを持って構える
- 肩の真横辺りにダンベルを下げ、大胸筋を適度に伸ばす
- 肩から動き出すイメージで、頭上にダンベルを押し上げる
- これを10回×2セット行う
③ダンベルフライ(大胸筋内側)
手順
- ベンチに仰向けになり、軽く肩甲骨を寄せる
- 肩の真上でダンベルを持って構える
- 軽く真横に肘を曲げ、ダンベルを両サイドに開く
- 胸を伸ばし、肩から動き出すイメージでダンベルを内側へ寄せる
- このとき、大胸筋を寄せるイメージで刺激する
- これを10回×2セット行う
こういったフォームとメニューで大胸筋全体を刺激し、かつ上記でお伝えした条件が適切に設定できていると大胸筋は大きくなります。
大胸筋を大きくする方法⑤:食事量を増やす
そして、筋トレ以外で行ってほしいのは食事量を増やすということです。
この食事については、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらの記事を参考に実践してみてください。
ここまでお伝えした一連の流れができると、ほぼ確実に大胸筋は大きくできるので、ぜひ参考に実践してみてください。
今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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